西洋医学で張りめぐらされた現代医療行政のもとでは、新しい健康法や治療法の可能性をどんなに叫んでみても、所詮は蟷螂の斧かもしれない。
生後三十七日で脳出血を起こした長男、手術の失敗、失敗で計四回も開腹手術をされた妻、そして自分自身の糖尿病。もし、あのとき現代医療に身を任せたままだったら、私の一家は全滅するところだった。
そうしたまさに身を切るような思いから出発し開発した交流磁気治療器も、多くの先生方のご協力により長い臨床実験を経て、厚生省の認可を得ることができた。この治療器をなんとか全国の家庭に定着させて、病気に苦しむ不幸な人を、一人でも多く救っていきたい。そんな思いの中で、私は普及活動を続けてきた。
老人のたわごとと言われても、素人が何を言うかと笑ってくれてもいい。幸いなことに同志は増え、全国に展開しつつある健康創りの愛の輪が、少しずつではあるが広がりつつある。これらの同志のためにも、私たちの歩んできた道を書き残し、次代への贈りものにしたい。そんな思いを込めて、本書を著した次第である。
この話をお読みになった方々にとって、真の健康について考えていただく糸口になれば、私としてはこれに勝る喜びはない。