だが私は、私の開発した交流磁気治療器がすべてだ、万能だなどというつもりはない。

病気を治すのは、医師でもなければ薬でもない。

もちろん治療器でもない。

では、なにが病気を治すのかといえば、それは自然治癒力なのである。これについては、プロローグでも簡単に触れたが、大事なことなので書き加えておこうと思う。

私は全国をあちこちと飛び回って気づいたことは、圧倒的に多いのが子供の病気。とくに、ぜん息、湿疹、鼻炎に関する相談事が激増しているのである。

これはいわゆるアトピーなどと同様のアレルギー体質からきている。

この最大の原因は、肉、卵、牛乳、ハム、ソーセージ、チーズなど動物性タンパク質の過剰摂取である。

こんな食事で栄養のバランスがとれるわけがない。したがって血液、体液に力がない。しかも動物性タンパク過剰で血液は酸性化して、それで湿疹ができたり、小児ぜんそくになったりするのである。

私が自分の自然治癒力を高めよ、と強調するのは、交流磁気治療器を使っただけでも健康はつくれるが、食事を改善しながらこれを使うと、非常に早く回復するからである。

私が重度の糖尿病に悩んだことはすでに書いたが、そのときも食事(主食は玄米、副食は豆類、海草類、小魚、緑黄色野菜) と磁気治療で改善した。それほど食事というのは自然治癒力を高めるうえで重要なのである。

私たちが子供のころは、風邪を引いたときでもなければ玉子など食べさせてもらえなかった。それほど貧しい食生活だった。

確かに戦前の平均寿命は短かったかも知れない。しかし、それは医療制度の貧しさのために、乳児の死亡率が非常に高かったからである。

昔はとにかく、ごぼう、にんじん、芋、大豆等の野菜を中心に、副食として魚貝類を食べてきた。この食生活は栄養学的にも決して悪いものではない。

かつて、東北大学名誉教授で医学博士の近藤正二先生は、自ら日本全国の長寿村と短命村を捜し歩いて、つぶさにその食生活を調べて一冊の本にした。その本が『日本の長寿村・短命村』 (サンロード出版刊) である。

その調査でわかったことは、長寿村の人々は、多量の野菜(ことに、にんじん、かぼちゃ、いも類)を食べていたことである。しかもタンパク質は、必ずしも動物性のものでなく、大豆類 (トウフ、納豆) を毎日食べていれば、健康で長生きできると書いている。

その反対に、漁村などで魚を毎日食べていても、野菜不足の村は、ことごとく短命であることがわかった。

近藤博士は、大事なことは、これらの野菜を少量でもいいから毎日食べることだという。ところが現代人の食生活は重度の野菜不足。まさに日本全国、総短命村の食生活といっても過言ではない。

人間の身体というものは、ちょっと物足りないかな、ぐらいに食べるのがいいのである。

今のように、どこに行っても、お金さえ出せばなんでも食べられる豊かな時代は、かって日本になかったのだ。

その結果、欧米先進国だけにあった心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病を引っ張ってきた。とくに日本人は、長い間、米穀・野菜類を主食として育ってきた草食 (農耕) 民族である。これには何万年という歴史がある。したがって、日本人の腸は、欧米人のそれと比べて一般的に長い。そのため肉食をすると、消化物が腸の中で腐ってしまうのである。

腸の中で腐るのがなぜ悪いかというと、腸がそれを吸収しているからである。したがって血液が汚れてしまう。汚れた血液が体中を巡り、その結果、いろいろな障害が発生するのである。

人は生まれながらに誰もが自然治癒力をもっている。だがその自然治癒力も、食生活が悪ければ発揮することができないのである。

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