私がこの治療器の最大の特徴、と自負していることは、副作用の心配なしに、頭や心臓に直接かけることができるということである。
厚生省が発表した昭和三十年〜六十二年の「主要傷病別受療率の推移」を調べてみると、精神障害は年々増える傾向を見せている。
この精神障害の中でも、最近非常に多いのが「自律神経失調症」 である。強いストレスにさらされ、精神的疲労が積み重なると、自律神経失調症に陥る。
この病気は、最近では大人から子供にまでその範囲を広げている。そのうち親子で、自律神経失調症で悩む時代が到来するかも知れない。
疲労は、大別すると、肉体疲労と精神疲労にわけられる。肉体疲労は、食べるものをきちんと食べて、しっかりした血液をつくっていれば、これは眠れば治る。
ところが、精神疲労は睡眠をとっても容易にとれない。
ではどうすればいいか。
一番いいのは、運動して、精神疲労を肉体疲労に変換してしまう。今、現代人の多くがスポーツにいそしんでいるのは、無意識のうちに疲労の種類を変換していこうとする表れなのかもしれない。
だが自律神経失調症がひどくなると、そもそも運動する気力すらなくなってしまう。
このストレスが溜ってくると、最初に眠れなくなってくる。
人間の健康にとって大事なことは、快眠・快食・快便である。食べることも大事、出すことも大事だが、なによりも大事なことは睡眠である。
人間は食べなくてもある程度生き延びることはできる。しかし睡眠のほうは一週間眠れなければ死んでしまう。
よく生きるということはよく眠ることなのだ。眠るためには運動して精神的疲労を肉体的疲労に変えればいいのだが、重症の人や、年をとって足が悪くなった人は、それもままならない。
そんな人は、この交流磁気治療器を枕にして眠っていただく。そうすると頭の血行=脳の血行がよくなってくる。そうなると血液の流れがスムーズになり、自律神経が安定するというわけだ。