交流磁気治療を中心に、食事や毎日の生活習慣、心のあり方などを含めて、総合的な健康創りをシリーズで考えています。日下医院の院長、日下史章先生にいく つか関心の高い症例を取り上げ、健康や医療を見つめ直していきたいと思います。今回は「リウマチ」について、お話しいただきました。
| リウマチ
リウマチを関節の病気と思っている人は多いですが、症状の一つとして関節に
痛みが出てくるのであって、実際は全身の免疫異常によって起こります。
ただ、今もって、本当の原因は分かっていません。
何らかの理由で免疫異常がおこり、そこにさまざまな引き金が加わることで、
症状が出ると考えられています。
全国に60〜70万人の患者がいると言われていますが、そのうち8割が女性、
とくに30〜50代に多くみられます。
例えば、妊娠でホルモンの状態が変わってしまい、出産後になって
リウマチの症状が出たり、若いとき働きものだった人が、年をとってから
痛みはじめるというのも、私が診ている患者さんには多いです。
リウマチ患者には、健康な人にはないリウマトイド因子という
自己抗体が見つかります。
本来、抗体は外から入ってきた異物に対して作られますが、
リウマチ患者には、健康な人にはないリウマトイド因子という
自己抗体が見つかります。
本来、抗体は外から入ってきた異物に対して作られますが、
リウマトイドのような自己抗体は、
自分自身の体を攻撃してしまうのです。
はじめに指などの小さな関節に痛みが出て、
だんだんと大きな関節へ移っていきます。
左右対称に痛みが出てくるのも特徴です。
局所的にみると、関節の滑膜が炎症をおこすことによって痛みを生じます。
リウマチは全身の病気ですから、関節以外にもさまざまな症状が伴います。
例えば、皮下結節といって皮膚の下に硬いしこりができたり、血管や目の炎症、
貧血などもあげられます。
とくに厄介なのは、胸膜炎や間質性肺炎など、肺に異常をきたすことです。
リウマチの患者さんには、ときどき肺のレントゲンを撮ったり、
変な咳をしていないか気をつけてあげないといけません。
| リウマチ
リウマチの治療には、2本の柱があります。
一つは、痛みを和らげるための抗炎症療法。
もう一つは全身を活性化し、リウマチの進行をおさえる免疫療法です。
抗炎症療法に使うお薬は、ステロイド系と非ステロイド系に分かれます。
ステロイドの副作用はよく知られており、一度使うと抜け出すのが大変です。
外から入れてしまうと、副腎の働きが悪くなり
自分自身の体で作らなくなるため、いわば最後の手段となっています。
もう一方の免疫療法も、やはりお薬を使います。
免疫の機能を抑えたり、整えたりする訳ですが、こちらも副作用が強く、
医者にとって使いやすい薬ではありません。
現代の医学では、リウマチの因子を完全に取り除くことは不可能です。
進行を止め、病状の固定をめざします。
そのためリウマチでは「治癒」という言葉は使わず、
症状がおさまる「寛解」というふうに表現します。
原因もはっきりせず、治せない厄介な病気ですが、最良の方法は早期発見しかありません。
早期に適切な治療ができれば、リウマチの7割は寛解すると言われます。
つまり、症状を悪化させず、現状維持で踏みとどまれる訳です。
そのためには、リウマチの初期症状がどんなものなのか、
よく知っておく必要があります。
まず朝起きたとき、手の指がこわばったりするのはリウマチ特有の兆候です。
起きてから15分以上なおらない、こわばりが1週間以上も続くような場合は、
初期症状である可能性が高いでしょう。
もう一つ、全身には68の関節があり、そのうち3つ以上が同時に腫れ、
1週間以上続くような場合もリウマチを疑った方がいいでしょう。
このほか、臨床的に言うと最初に症状の出やすい場所があります。
例えば、手首、指の第2、第3関節、足首や足指の付け根です。
これらに該当するようなら、早めに病院へ行くようにしてください。
| リウマチ
大学病院の外来などにたくさんいる症状の重い患者さんは、
医師からみても可哀そうになるくらい大変です。
病気よりも、きつい薬と闘っています。薬ばかりに頼っていられないので、
理学療法の出番がやってきます。
とくに交流磁気が良いのは、自分自身が持つ最大の治療薬である
ステロイドホルモンを、体の中でつくられるよう促します。
これにより、外から薬で補わなくても、体全体の免疫バランスを整えてくれます。
さらに、交流磁気そのものに関節の炎症をおさえ、痛みを鎮める作用があります。
また、リウマチの患者は、内臓の働きがおかしくなるため、造血作用も滞り貧血を起こします。
こういう症状に対しても、交流磁気は内臓全体を刺激することができますので、
ある意味では全身に作用する理想的な治療方法といえるでしょう。
免疫細胞の働きやステロイドホルモンの分泌を正常化することは、
人体で検証し学術論文としても発表されています。
また、8人のリウマチ患者に対し3カ月間、交流磁気治療を行った結果も報告されています。
日常生活における改善度を示すADLという指数が11ポイント減少。
さらに、関節の腫れなどをみるLansbury活動指数は、25%低下したというデータがあります。
リウマチのように治りにくい病気としては、かなり効果的な治療方法になると思います。
| リウマチ
早期発見は、リウマチに限らず、すべての病気について言われることです。
体は異変を起こしたとき、必ず何らかのシグナルを出します。
ほとんどの病気は「気だるさ」から始まります。
2〜3日、気力がなくなるのは誰だってありますが、1週間以上も続くようなら注意が必要です。
「そろそろ回復してもいいのになあ」というとき、きちんと病院に行って調べるのか、
危険なシグナルをそのまま放っておくのかが、大きな分かれ道になってしまいます。
そんなとき、普段から全身を広く浅く診てくれる、かかりつけのファミリードクターを
持っておくと便利です。
そこでスクリーニングをして、「もしかしたらこんな病気かもしれない」と、
専門医を紹介してもらうのが理想的でしょう。
ほんのちょっとしたことでもいいから、面倒くさがらずに健康相談だと思って行くことです。
自分の体を分かってくれる医師を持つことが、病気を早期に発見する第一歩かもしれません。
もう一つは、何といっても家族の目です。
「お父さん何か最近おかしいよ」という一言が、体の異変に
気付くきっかけになることは多いのです。
すべての病気に共通する早期発見には、健康に対するあなた自身の心がけと、
医師や家族など、あなたをみている周囲の人たちの協力が必要になるでしょう。
| リウマチ
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