きだ整形外科(三重県四日市市)の来田治院長にご登場いただきました。
長年に渡り、治療の一環として交流磁気を取り入れてこられた来田先生に、量子論などに基づいた人体への作用や、臨床的な観点から有効性が高い「頚椎挫傷」の治療について、詳しくお話していただきました。
| 頚椎挫傷
最初に交流磁気治療器の有効性について、私の考えを説明しておきたいと思います。
最先端の科学である量子場の理論では、体を構成する細胞は、
電磁場と水の電子双極子の凝集場であると考えます。
難しい表現になりましたが、生命とは凝集場のつくるダイナミックな
秩序が保たれた状態をいい、これが崩れることにより、
様々な体の不調がおこります。
例えばガン細胞は、許容される範囲を超えて、秩序が崩れた状態です。
ストレスをはじめとした外的環境により、人体の秩序を乱すことが多いのですが、
再び調和のとれた状態に戻す方法のひとつが、交流磁場による物理療法だと考えています。
50サイクル、または60サイクルという交流磁場を当てることにより、
人体の70%を占める水の電子双極子の場や、電磁場に作用して位相変換をおこす。
つまり、乱れた波を、秩序のある波に変える役割があるのではないかと考えています。
ノーベル賞学者であるプリゴジンは、「混沌から秩序が生まれる」という、
現在の宇宙論の根拠になる本を書いています。
彼の唱えた散逸構造論では、ひとつの事象が終局するころには、
別のところで新たな秩序が生まれる。
あらゆる事象は、混沌としたものの中から、最終的に秩序ある状態に
まとまっていくという考えを示しました。
乱れた散逸構造から秩序に向かっていくというのは、交流磁気治療器についても、
当てはまるのではないかと思います。
人間の体は、電気的な作用で様々な細胞が相互につながり、
とても複雑な働きをしています。
その電子伝達の経路に対しても、交流磁場を与えることで
有益な変化を起こすのではないかと推測しています。
このように最先端の科学理論は、交流磁気の効用を考えるうえで、
さまざまな示唆を与えてくれます。
いずれにせよ、私たちは地球の磁場という環境に生きています。
その中で調和や秩序を保つことが大切になるでしょう。
| 頚椎挫傷
具体的に「頚椎挫傷」と交流磁気治療のお話をさせていただきます。
あまり良い表現ではありませんが、かつては交通事故等による「ムチ打ち」と呼ばれた症状で、
今ではバレーリュー症候群や外傷性頭頚部症候群などと言っています。
頭が重くなったり、めまいがしたり、耳鳴りや体のふらつきなど、
神経系に対して悪い影響を及ぼす症状です。
頚椎を通る脳神経は、喉から胸、胃を通って骨盤(腰部交感神経叢)まで達しています。
また、目や耳を含めた脳に繋がっており、これが交通事故のショックなど外的要因により、
刺激されて不調をきたすのを、広い意味で「脊椎挫傷」(脳脊髄症状を伴った)と呼んでいます。
治療は神経系の調和を取り戻すのが基本方針になる訳ですが、
交流磁場をあてることにより、症状が改善するケースはたくさんあります。
いくつかの症例をご紹介しましょう。
| 頚椎挫傷
【60代・女性】
この患者さんは完治まで6カ月かかりましたが、本当に治るのだろうかと不安を抱えていました。
レントゲンをみると、頚椎の椎間板に既往症があり、こういう場合は確かに治りづらいのです。
事故に対するショックもあり、頭痛や不眠も訴えていました。
2〜3カ月くらいして、首から頭に交流磁気をかけはじめ、
1カ月くらいで楽になったということでした。
食事療法も重要で、活性酸素を抑える食材を摂ったり、タンパク量を増やすように指導しました。
今では症状も安定し、お仕事にも復帰されています。
【40代・女性】
自分の体に対する不安が大きく、めまいでフラフラになるといった症状を訴えていました。
この患者さんは磁気が体の中に入り、回っているのが分かるそうで、
治療後は湯あたりしたみたいになり、しばらくすると楽になるとおっしゃっていました。
3台の治療器を購入し、自宅でも使われていました。
このようにメニエル氏病や椎骨動脈の症状が強い人にも、交流磁気は有効だと思います。
【20代・男性】
この患者さんは重傷で、陥没骨折や顔面神経麻痺に加え、三半規管までが破壊され、
手術を受けていました。他の病院では手に負えなかったようで、ご本人がとても神経質になり、
毎日怒っているような状態でした。
入院をして完治までに1年近くかかりましたが、根気よく交流磁気治療などを続けた結果、
多少のふらつきが残っている程度で、もう通院はしていません。
【60代・男性】
この方は大工さんで、フェンスに落下し大怪我をおいました。
手に力が入らず、自暴自棄になり、治療にも随分てこずりました。
他の病院では首が悪いと診断しなかったようですが、頚椎損傷に近いような状態にあり、
気・血・水のバランスをとることや、食事指導、交流磁場の治療を組み合わせ、
再び大工の仕事ができるところまで回復しました。
ここにあげた最近の症例だけでも、比較的軽い症状から、
重度で治療が難しいものまで、交流磁場を中心とした治療で幅広い効果をあげています。
| 頚椎挫傷
頚椎挫傷に対して、交流磁場が効果をあげる理由は、まず末梢の血流改善、
とくに脳脊髄内の血流を改善し、自律神経の失調を整えてくれることがあげられると思います。
また体の中で乱れた波を、交流磁気の調和のとれた波でシンクロナイズ(同調)してくれる。
これにより、気分的にも良くなるのでしょう。
私は患者さんの心の波に合わせて、治療をすべきだと考えています。
患者さんの気分が良くないとき、無理をして治療するのは避けるようにしています。
徐々に慣らしていくというのも治療の中では大切なことで、交流磁気も、
短い時間から少しずつ伸ばしていきます。
水が怖い人に、いきなり水泳を楽しめといっても無理な話で、
治療のスタートでは馴染ませることに重点をおきます。
あらゆる治療について言えますが、患者さんの体が拒絶することはやらない。
それが私の基本的な姿勢です。
| 頚椎挫傷
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